第4回: 寒色系の秘密 -心を落ち着かせる

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幸せをもたらす色彩心理学

第4回: 寒色系の秘密 -心を落ち着かせる

幸せをもたらす色彩心理学

今回で色彩心理学に関するコラムは4回目になりました。前回は「暖色系の秘密」と題して、赤色、黄色、オレンジなどの暖色の効果とインテリアへの取り入れ方のアドバイスを書きました。寒さを感じやすい北向きの部屋や冬にぜひ取り入れてほしい色ですが、心が温まる色でもありますので、暑い夏でも寒色系の中にさりげなく取り入れたりしてセンスを発揮していただければと思います。バランスのとり方については後半で述べています。

寒色系の秘密01今回のテーマは「寒色系の秘密」です。寒色には水や氷のイメージがあり、その色を見ているだけで不思議とひんやりとした心地を感じます。青を中心に緑がかった色から紫がかった色までのことを寒色と呼びます。夏場に炎天下のプールへ行ったことがある人はプールの水色を見るだけで、涼しさを感じるでしょう。もし、あの色が赤かったり、オレンジ色であったら、暑い夏に爽やかに泳ぐ気持ちにはとてもなれないでしょう。

また、寒色の別名は「沈静色」と言います。寒色には興奮した気分を静め、穏やかに、優しく落ち着かせる効果があるからです。寒色系は血圧・脈拍数・呼吸数を低くし、また自律神経系を鈍らせ、筋肉緊張を減少させ、空腹感や食欲を抑制させます。色彩心理学の専門家は、ダイエット中の人には寒色系のお皿やテーブルクロスでテーブルをドレスアップして、食欲を抑えるとよいとアドバイスしています。さらに、暖色系の部屋にいると時間の流れは早く感じるのですが、寒色系の部屋にいるときはゆったりとのんびりと時間が過ぎていくように感じられます。会社で会議などがある時に、会議室が寒色系でまとめられていると、集中力が増し、充実した話し合いをすることができるといいます。

寒色系の秘密02寒色が似合う季節といえば夏です。太陽の光がさんさんと降り注ぎ、暖かった春から暑い夏へ季節がスイッチしていく時間。そんな時、私たち日本人は夏服に着替えます。その時に、自分の部屋もより涼しさが感じられる寒色系へと模様替えするのは素敵だと思います。部屋が涼しげだと、冷房も必要以上に温度を低く設定する必要がなく、省エネにもつながります。強い日射しが差し込んでくる窓辺のカーテンを寒色のものに変えてみましょう。体感温度はそれだけで3度近く違います。また、ベッドカバー、じゅうたん、テーブルクロス、クッションなどの色も寒色系に変えてみましょう。色だけではなく、素材にも注意して、サラサラしたもの、ツルツルしたもの、または透明感のある素材を使ってみるとさらに涼しげな印象になります。

寒色を使ったインテリアは夏だけではなく、勉強部屋や寝室にぴったりの色です。これらの部屋が強い暖色系でまとめられてしまうと、あまりにも楽しくてウキウキした気分になり、落ち着かなくなってしまいます。もしかしたら身に覚えがある人もいるかもしれません。もし、受験生や、在宅で仕事をしていたり、作業をしなければならない人がいたならば、ぜひ部屋を寒色系で統一してみてはいかがでしょうか。

寒色系の秘密03一日のうち最も時間を使う寝室を寒色系にすることは大切なことです。安眠はインテリアから始まると言った人がいましたが、その通りだと思います。静けさと落ち着きのイメージがある寒色でゆっくりと、静かに、心を落ちつけて休みましょう。もし、寒色ばかりであまりにも寝室が寒々とした印象になってしまったならば、暖色系のクッションや小物で暖かさをプラスしてみましょう。現代の社会は「ストレス社会」と言われ、ほとんどの人が何かしらストレスを抱えていると言われています。会社で仕事に追われて、朝から晩まで働いて、家に帰って寝る。また次の日重たい気分で目が覚め、疲れているのに自分をプッシュして会社へ行く。そのような忙しい日常生活を送っている人がたくさんいるのが現状です。その現状を少しでも改善するために、自分に優しい日々を送るために、ぜひ寒色をインテリアに取り入れてみてください。