第1回: カラーがもたらす心理効果

  第1回: カラーがもたらす心理効果
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心のデザインでなりたい自分を設計する

第1回: カラーがもたらす心理効果

心のデザインでなりたい自分を設計する

新居に引っ越すとき。模様替えをしようと思ったとき。新しい家具を購入しよう、とお部屋のレイアウトを考えるのはとても楽しい時間ですよね。いろいろとシミュレーションをしてみて、いざショップで気に入った家具を購入!でも、届いてみたら何か印象が違う...なんて思ったことはありませんか?それはもしかしたら「色」が人の心に及ぼす心理効果によるものかもしれません。

カラーがもたらす心理効果01家具に限らず、色というものは人の心にこっそりと、しかし確実に影響を与えます。たとえば、同じデザインのカバンでも暗い色のものの方が明るい色のものより重たそうに見えたり、赤い服より白い服の方が涼しそうに見えたり。色彩心理学という分野で研究がなされるほど、カラーコーディネーションは人間にとって大切なものであるといえます。ですから、毎日長い時間を過ごすお部屋のコーディネートを考えるにあたって、デザインとともに色はとても重要なポイントなのです。カラーコーディネーションを考えたお部屋づくりをすることで、その人の人生にまで影響を及ぼすといっても過言ではないかもしれません。

風水とは違うの?

インテリアとカラーコーディネーションという提唱をすると、風水と混同される方もいらっしゃると思います。西に金色のものを置いたほうがいいとか、トイレは黄色のファブリックにしたほうがいいとか、よく耳にするアドバイスですよね。

風水というと、ちょっと怪しげな印象をもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは中国で生まれた学問で、さまざまな人の住環境や行動をもとに分析した統計学ということもできるでしょう。長い歴史と多くの人口を持つ国でまとまった統計に基づいた指標ですから、科学的な裏付けをもつ理論もあります。結果として同じような結論になることもありますが、色がもたらす心理効果を研究する色彩心理学とはアプローチが異なっていることがおわかりいただけるでしょうか。いずれにしても、よりよい生活、より幸福を感じられる空間を作りたいという思いから生まれてきた学問ですから、上手に取り込んでみるのがいいと思います。

たとえば、玄関にピンクの花を飾ると恋愛運がアップする、という風水アドバイスがあるとします。毎日、出かける前に明るく咲く花を見て、嫌な気分になることがあるでしょうか。花を飾ることで気持ちよく出かけることができれば、周囲の人にも優しく接することができ、やがては恋愛に発展するかもしれません。色彩心理学も風水も、大切なのはその行動によって自分の考え方や気持ちがどのように変化するか、ということなのです。

インテリアとカラーコーディネート

カラーがもたらす心理効果02色が人の心に与える影響について説明してきました。毎日なにげなく眺めて過ごしている自分の家、あるいは部屋のカラーコーディネーションがいかに大切か、おわかりいただけたでしょうか。インテリアの色に注目してお部屋をデザインするだけで、毎日の生活が変わってきます。色彩心理学を応用していけば、「こんな人になりたい」「こんな生活を送りたい」という理想の自分に近づくことさえできるはずです。日々の生活や仕事をより輝かしい時間にすることもできるのです。

このコラムでは「なりたい自分になる」ために、毎日を過ごす自分の家、部屋をどのようにカラーコーディネーションをするのがいいのかを考えていきたいと思います。リビング、玄関、子ども部屋など、目的に応じたカラーコーディネーションが求められます。まずは、どのような自分になりたいか、一緒に住む人にどのような気持ちになってもらいたいかをよく考えましょう。それに合ったインテリア選び、空間作りをすることでより豊かな生活ができるようなお手伝いをしていきたいと思います。