第5話: HTLのソファと存在感の足し引き×50代夫婦のアーバンモダン

HTL
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カヴァースメディア部

個性や存在感とは不思議なものだ。アクセントに使うと本領発揮とばかりに輝きを放つし、別の個性を引き合わせるとお互いを引き立てあったりもする。インテリアの場合、それが色なのか、形状やデザインなのか、素材や質感なのか。いずれも組み合わせの妙といったところだろう。

今回取り上げるのは高級感あふれるブラックカラーのレザーを使用したHTLのソファ。想定する50代夫婦が迎え入れたHTLのソファは2台、しかも形違いである。重厚で存在感あふれるHTLのソファと、個性豊かなアイテムを組み合わせて、都会的でシックな空間をコーディネートしよう。

「まずはレザーソファの配置ね。HTLのソファ2台は並べて置くべきかしら?それとも距離をとる?」
「リビングの主役とはいえ、かなりの存在感だろう。抜けをつくる方が全体のバランスがいい」

ここに2台のHTLのソファがある。どちらも存在感たっぷりのブラックのレザー素材。重厚感がありつつもすっきりとしたデザインで、質の良さと高いデザイン性をひと目で感じられる。50代の夫婦は、形の違う2台のHTLのソファをレイアウトしている最中。昨晩、このHTLのソファのコーディネートについて少しの夫婦喧嘩が発生、妻は夫の物言いに少しトゲがあると感じていたようだ。

さて、HTLのソファのレイアウトである。夫婦は全体的なバランスを取るため、左右対称のスタンダードソファと非対称のアシンメトリーソファの2台を、少し間をとって垂直に配置した。HTLソファのレザーの質感とブラックの色は、ひとつだけでも存在感が大きいもの。重厚さは残しつつ、それを重々しく見せないためには、物理的な「間」と角度による緩和が必要だ。この配置により、HTLソファ2台それぞれの個性が際立ち、ブラックレザーの存在感を生かすことができる。

HTLのソファにゴールドやシルバーの光沢を足して、洗練された部屋をコーディネート

石目調の壁面に、明るいタイル張りのフロア、大きな窓から都会のきらめく景色が広がるリビング。明るい色目の空間が、2台のHTLソファのブラックとのコントラストをくっきりと際立たせる。壁面にはブラックのブラケットライトを左右対称につけて、HTLのソファを引き立てる壁面にポイントを。HTLのソファの2台それぞれの異なるデザインを印象づけるためだ。

「このペンダントライトは空間のセンターにぴったりね。円を3つ重ねたデザインがとってもユニークでしょう」
「これならHTLのソファに負けない存在感だ。光沢もあるし、空間に浮かぶような形状で重量感がないから、ソファと喧嘩しない。良いバランスだな」

くつろぎのスペースをまとめるのは、イエローがポイントに効いたシャギーなラグ。毛足の長いテクスチャやかすれた刷毛目のようなパターンが、レザーソファの滑らかな質感を引き立たせている。イエローはゴールドと色の系統が近いため、吊り下げたペンダントライトとも調和。色浮きせず、程よいアクセントになるので、ブラックをベースにしたモノトーンのインテリアとの相性も良い。

HTLのソファなど個性の強いアイテムは、全体をモノトーンでまとめて存在感の引き算を

HTLのソファの傍には、レザーソファのブラックと対照的なホワイトのバルセロナチェア。細身の脚が軽やかで、重厚なレザーソファとのコントラストも楽しめる。チェアの下には円形ラグを敷いてパーソナルスペースに。円形ラグのダークな色味が、チェアのホワイトを一層引き立てる。

「ここまで個性が強く存在感のあるアイテムを合わせると、息抜きが必要ね。それが照明のデザインや脚の細さだったり。引き算も重要だわ」
「ここからさらに引くなら、『面』の色だよ。ほら、中央のテーブルもパーソナルスペースのテーブルも、脚が細くて天板がクリアなガラスを使っている。面をつくらない『抜け』も均衡を保つんだ」

個性的なデザインながら、視界を面で遮らないガラステーブルは、レザーソファと組み合わせると、洗練されたシャープな印象を高める。パーソナルチェア横には、アーティスティックな枯れ枝を添えて。グリーンの葉ではなく、枝の形状でさり気ない遊びを演出し、レザーソファのある洗練されたインテリアのポイントづくりに活かした。

HTLのソファに細身のゴールドやシルバーを合わせて上品に

「そこに“存在”を認めるから、足し算にするとケンカすることもある、ってことね」
「HTLのソファも個性のあるアイテムもそう。物理的な間を置いたり、細さや大きさや見え方を変えたり。そうやってバランスをとるんだな…あの、謝るよ。昨夜のこと」

暖炉の前に置いたHTLのソファには夫、アシンメトリーなデザインのHTLソファには妻が座っている。夫婦はお互いの顔を見つめ、少し恥ずかしそうに笑った。

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