第1話: 米国でマットレスシェアNo.1!シーリーベッドが選ばれる理由とは

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カヴァースメディア部

シーリーベッドは1881年にアメリカのテキサス州シーリータウンで誕生し、いまや世界60ヶ国以上で販売されているブランドだ。アメリカでは、「3S」と言われるマットレスブランド「シーリー」「シモンズ」「サータ」が有名であり、この3社でアメリカでのマットレスシェア6割を占めるほど。その中でも最もシェアが高いのがシーリーだ。2019年の売上高は約1600億円、アメリカでのマットレスシェア売上No.1であり、2020年もシーリーがシェア1位を誇る。

日本では株式会社スリープセレクトが、1985年にアメリカ・シーリー社とライセンス契約・技術援助契約を締結し、ベッドの販売を開始した。日本でも多くのホテルに導入されており、マットレス市場において有名ブランドの地位を築いている。

シーリーがシェアNo.1ブランドに上りつめた背景には、人生をより豊かにし、寝室に幸福感を求めようとする「人間の欲求」があるのではないかと考えている。

寝室はより幸せになるための最も贅沢な空間

アメリカ人は日本人よりも寝室で過ごす時間を大切にする傾向があり、日本人よりも寝室で過ごす時間が長いと言われている。映画でよくある光景のように、夫婦や家族が寝室で朝食を食べたり、就寝前に寝室でコミュニケーションをとったりすることが多いのだ。そのため寝室という空間に対して求めるものが、日本人とは異なるように思える。

日本人は寝るために寝室に入り、起きたら寝室を出る。日本人が寝室を「睡眠や休息のための空間」と位置づけているのに対して、アメリカ人は寝室を「家族の絆を深め、自分が幸福感を得るための空間」として捉えていると考えられる。つまりアメリカ人は、寝室は「より幸せになるための空間であり、家の中で最も贅沢な空間」として捉えているのだろう。

一方で、世界第2位の大国である中国でも、シーリーベッドのシェアがいま急速に高まってきているという。中国は近年急速な勢いで国が豊かになり、寝室に対して求めるものや意識が変わってきている。つまりアメリカと同様に、中国でも寝室に対して幸福感を求めている人が増えている、ということなのだろう。
人間の欲求の最高位に位置するものは、自己実現だ。生活や安全といった欲求が既に満たされており、さらに「自分の人生をより良いものにしていきたい」と考えるようになればなるほど、その国ではシーリーのシェアが高まるのだ。つまり、「寝室をより幸せになるための空間にしたい」「人生をより豊かに過ごしたい」という思いが強い人ほど、シーリーのベッドやマットレスに惹かれるということだ。

日本人の寝室に対する意識の変化

アメリカや中国では、寝室を寝る部屋以上の空間として捉えている。それではGDP世界第3位の日本はどうだろうか。日本でも寝室に対する意識が、中国と同様に近年少しずつ変わってきている。寝室というより部屋という空間に対する捉え方に、少しずつ変化している。アメリカのように日本でも就寝前に寝室で過ごす時間が長くなっており、寝室で朝食をとる家庭が増えてきているという。アメリカや中国の歴史が物語っているように、日本でも幸福な人生を求める人ほどシーリーベッドを使うのだ。

マーケティングに頼らない技術力

なぜ人は幸せな人生を送りたいと思うほど、シーリーベッドを使うのだろう。なぜシーリーのようなブランドができたのだろう。なぜシーリーはこのようなブランドに成長したのだろう。シーリーの歴史を紐解いていく。

シーリーについてまず感じたことは、「シーリーは『快適な睡眠』を追求し、その結果としていまのブランドを築いているのではないか」ということだ。つまり巧みな販売戦略やマーケティング手法から得られたブランドイメージではなく、確固たる技術を持ってして「快適な睡眠」を追求した結果として、現在のブランドステータスを獲得しているのだ。快適な睡眠を得たい、より人生を豊かにしたいお客様に広く認められ、結果としていまのブランドイメージが定着したのだと言える。

それでは、シーリーベッドは一体どれほどの技術を、どのようにして培ってきたのだろうか。

まず、最も快適な寝姿勢とは「寝ている状態でも立っているときと同じ姿勢であり続ける」ことだ。人間はそもそも立っているときの姿勢が最も楽な姿勢であるため、寝る姿勢を取ること自体が体に負担を掛けてしまうのだ。そのため、寝ている姿勢を立っているときの姿勢により近づけることが理想なのだ。

創業当初からシーリーは、このことを究極までに実現させようとしてきた。そのために有名大学や医療機関で活躍している整形外科医や研究者ら7人を集め、諮問委員会を組織した。当時のアメリカは睡眠に関する研究が日本よりはるかに進んでいたが、諮問委員会を構成したのは、その最先端の研究をしていた研究者たちだった。

そして技術を日本へ

日本では株式会社スリープセレクトがシーリーのベッドやマットレスを展開している。しかし、この会社、ただの日本の販売代理店ではない。スリープセレクトは、日本で50年以上に渡ってマットレスの製造を続けており、日本人の睡眠の特性を知り尽くしている凄腕の会社だ。

「海外のマットレスを日本で販売している」と聞くと、「海外で生産されたマットレスをそのまま日本に持ってきている」とイメージするかもしれない。しかしスリープセレクトに関しては、それは間違いだ。マットレスの製造の技術・規格は米国だが、スリープセレクトが日本でシーリーの全てのマットレスを製造しているのだ。愛知県にあるスリープセレクトの自社工場には、コイルマシン、キルトマシン、テープエッジマシンなど多くの専用機械を保有している。スプリングコイル・縫製・組み立てに至るまで、一貫して自社工場で生産しており、生産量は1日あたり450~600台になる。ほかにもマットレス品質評価設備など、品質管理のための設備機器も多数保有し、常に質の高い品質管理に努めている。

日本に特化したラインナップ

さらに、スリープセレクトは、日本人の体型に基づいて設計した日本だけのラインナップも展開している。例えば「Sealy Hotel Style」と「SEALY SPORTS」といったラインがある。どちらもスリープセレクトがシーリーの技術を持ってして、日本だけに展開している商品だ。

「Sealy Hotel Style」は、リッツカールトンやジ・オークラ・トーキョーなどに認められた寝心地を、家庭でも味わえる商品ライン。ホテル仕様に限りなく近づけるよう、セミオーダー式を導入した。ボトムファンデーションやヘッドボードの張地なども、セミオーダーで複数のデザインから選択できる。マットレスだけではなく、ベッドフレームもホテル仕様に近づけられるようにこだわり、自宅でホテルさながらの寛ぎ空間を実現できるのだ。

一方「SEALY SPORTS」は、「ランニングシューズやウェアを選ぶように、マットレスも自分の身体にフィットしたものを」、そんな思いを込めて生み出した。言うまでもないが、スポーツ選手にとって睡眠は成績をも大きく左右するため、マットレスはどの選手にもとっても大切な相棒だ。スリープセレクトは、商品を提供するだけにとどまらず、選手たちのスリープマネジメントも行う。スポーツ選手たちの成績向上に貢献した例も多数ある。まさに睡眠を熟知し、商品開発に活かしているスリープセレクトにしかできない芸当だ。

このようにスリープセレクトは、アメリカの確固たる技術を持って日本人向けに商品ラインの開発もしている。「Sealy Hotel Style」や「SEALY SPORT」などのラインナップからも分かるとおり、シーリーマットレスの高い品質を保持するには、スリープセレクトの長年の生産経験が不可欠だ。米国で魔法のようなコイル技術を持って企画したマットレスを、日本人の睡眠を知り尽くしている会社が製造。これが世界最高レベルのマットレスブランドだ。おそらくスリープセレクトでなかったら、日本国内でいまのシーリーブランドは構築できていない。

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