【グレーソファが主役】30代夫婦がつくる”深呼吸したくなる”ナチュラルリビング
ファブリックタイプのグレーソファは、北欧スタイルやシンプルモダンスタイルなど、さまざまなインテリアに取り入れられる人気のアイテムです。淡いカラーのアイテムを合わせると、爽やかさとリラックス感を兼ね備えた空間をつくれます。今回は、30代の夫婦を想定。グレーソファを中心に、澄んだカラーで思わず深呼吸したくなるナチュラルなリビングにコーディネートしていきます。
朝日がのぼって街を照らし始めたころ、この家に住む30代の女性がリビングに下りてきました。眠い目をこすりながら、お気に入りの茶葉を選んでゆっくりと紅茶を淹れます。
「なんて清々しい朝。このひとときのためなら、早起きも苦にならないわ」と呟くと窓を開け放ち、新鮮な空気を思い切り吸い込みました。
都心のマンションから自然あふれる郊外の一軒家に越してきたのは、ひと月前のことです。彼女は元来朝が苦手なタイプ。マンション住まいのころは、早起きするのはひと苦労でした。
「この家に来てから、朝が楽しみになっちゃったのよね。自然が豊かで空気がおいしいし、何よりリビングの居心地がよくて」
ティーカップを片手に、ファブリックソファに腰掛けました。淡いグレーカラーが澄んだ印象を与えるこのソファは、高さのある背もたれが体をしっかり支えてくれます。店頭で試しに座った時、あまりに座り心地が良いので驚きました。クッションには少しスモーキーなブルーをチョイス。空間にほどよい落ち着きをもたらしています。
アクセントクロスには、「主役であるソファがより映えるように」と、淡いブルーグリーンを選びました。
「このクロスの色選び、我がながら絶妙だわ。ソファを変に目立たせずに引き立ててくれている」
ラグもインテリアに溶け込むナチュラルな色味とデザイン。フリンジがついた温かみのある柄とコットンの素材感が、気持ちをフッと和らげてくれます。床や壁の色ともマッチし、それでいてほんのりアクセントも加えているのです。
ソファのクッションに合わせて、壁のアートもブルーが入ったものをチョイス。ピンクやホワイトなど淡い色調のアートが、絶妙な存在感でソファやクロスなどほかのインテリアと調和しています。
「うーん」と伸びをすると、天井のペンダントライトが目に入りました。「このライト、彼が『どうしてもこれがいい』って譲らなかったのよね」。彼女は思い出して微笑みました。
夫が選んだのは、波打つようなフォルムが個性的なペンダントライト。シェードの素材に木を使用しているので、空間にスパイスを加えつつ自然になじんでいます。円形テーブルも、そんなペンダントライトに合わせて木脚のナチュラルなものを選びました。ソファのシルバーの脚とのコントラストも楽しめます。
「居心地の良いリビングには、グリーンは必要不可欠。小さめで華奢なものを選んでよかったな。ハイバックソファの横に置いても圧迫感を感じない」
紅茶を飲み終え、リラックスタイムを満喫していると、「おはよう」という声が聞こえました。夫が起きてきたのです。その後ろには、大きなあくびをしながらついてくる小さな女の子。2歳になる娘です。
「おはよう」と返事をしながら、彼女は立ち上がりました。さあ、家事に育児に忙しい1日の始まりです。目まぐるしい毎日でもがんばれるのは、ひとりでのんびり過ごす朝のリフレッシュタイムがあるから。「明日はどの紅茶にしようかな」とひそかに考えながら、エプロンをつけました。