【フランスベッドのベッドで自分らしく】リスタートを切る50代女性のアーバンエレガントな寝室

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カヴァース建築部

人生や暮らしは移ろいゆくもの。この世に生まれ、家族の元で育った後、成長して自立。また新しい家庭をつくり、新しい命が生まれ…やがてその子どもが独立、という風に、家族や暮らしが変わればそのライフスタイルに合わせて、住居や部屋も形を変えていきます。今回想定する舞台は、子どもの進学・独立に当たり、ひとり暮らしを始めることに決めた50代女性の寝室です。布団からベッドへ、日本の睡眠スタイルを変えた、我が国におけるベッドのパイオニア・フランスベッドのベッドを取り上げます。

今回ピックアップするフランスベッドのベッドは、直線的なフォルムながら、どこかやさしいぬくもりを感じられる逸品。それは控えめで上品なウォルナットの質感でしょうか。それとも、重厚なのにやわらかいダークブラウンの色味のおかでしょうか。シンプルかつ優美な印象を残すこのベッドを、50代の女性はこれからひとり暮らしを始める部屋の、自分だけのベッドルーム用に購入しました。

「スゴい!本当に変わったわ。モダンテイストが強かった空間の雰囲気が一気にやさしくまとまったもの。存在感というか身に纏う空気というか…フランスベッドのベッドって、こういうところが違うのね」

フランスベッドのベッドにホワイトやグレー、ブラックなど、モノトーンのベッドリネンを合わせながら、感動の声をあげたのはこの部屋の新しい主である50代の女性。ひとり息子の独立にあたり、それまで二人で暮らしていた部屋を引き払い、都会のマンションへ引っ越してきたのです。

寝室に選んだのは、壁や床、窓をすべてホワイトに統一した清潔感あふれる一室。フランスベッドのベッドを購入したら、こちら側をヘッドボードにしようと設けていた大理石調のアクセントウォールがモダンな印象です。窓枠にフレーミングされた外の景色が、まるでアートのように感じられます。

ホワイトベースの空間にフランスベッドのベッドのウォルナットブラウンがよく映える

世界で一番愛しい息子が生まれて、途中、家族の形は変わったけれど、特にインテリアにはこだわらずに過ごしてきた女性。今回のひとり暮らしは彼女にとってリスタート。これまでは「息子のために」やっていた仕事や暮らし方、行いなど一つひとつが、これからはすべて「自分の好きなように」やっていけるのです。それはもちろん、これまで気にも止めていなかったファッションやインテリアのテイストやデザインにおいても。

「ワクワクしない方が無理な話よ。初めてのひとり暮らしを思い出すわ。あの時も確かフランスベッドのベッドが部屋の中心にあって、インテリアにもうんとこだわって…」

フランスベッドのベッドに腰掛けたまま、これまでの人生に思いを馳せていた女性は何かに気がついたようです。直線的な窓枠に対し、曲線をベースにしたアイテムを、四角い直線で囲まれた暖炉前に集め始めたのです。暖炉の上の高い位置には天井の高さと奥行きを感じさせるための丸いミラー、丸いラグの上には曲線を描くバタフライチェアと、円形のサイドテーブル。直線で囲む四角に相対するようなレイアウトに、女性は満足した様子です。モダンテイストに寄っていた空間に上品なやわらかさが加わり、暖炉に揺れる炎とともにあたたかみを感じられるスペースに仕上がりました。

直線の空間に曲線とゴールドを散りばめてフランスベッドのベッドを引き立たせます

「インテリアに興味がなかったわけではないの。ここまで好きを詰め込んだら、息子がどう思うか心配で。そうなのよ、私はずっとインテリアコーディネートが好きだったの」

直線で描かれたモダンな空間に、曲線のやさしい丸みが加わると、彼女は初めてひとり暮らしを始めた大学生の頃の、フランスベッドのベッド周りをコーディネートした時のことをさらに鮮明に思い出しました。こうなるともう止まりません。コーディネートのおもしろさに取り憑かれたように次々に部屋づくりを進めていきます。

曲線のアイテムを集めた暖炉側に対し、ベッドまわりにはアクセントを。ベッド周りの照明や暖炉上のミラー、天井からのペンダントライトなどに散りばめたゴールドにリンクさせるよう、ベッドの上にはマスタードイエローのピローをひとつ。モダンでどこか冷たい印象だった空間が、寝室の主役・フランスベッドのベッドを引き立たせるコーディネートで、アーバンでエレガントな優美な印象に昇華したのです。

ここで女性のスマートフォンに1本のコールが。「お母さんの部屋のコーディネート最高じゃん、僕にもフランスベッドのベッド買ってよ」と言う息子。二人暮らしの間、インテリアにこだわらなかった女性ですが、そのセンスや暮らしに注ぐ視点は、息子へとしっかり受け継がれている様子が、息子の口ぶりから伝わってきます。