第1回: バリアフリーとユニバーサルデザイン

  第1回: バリアフリーとユニバーサルデザイン
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やさしい空間

第1回: バリアフリーとユニバーサルデザイン

やさしい空間

バリアフリーとユニバーサルデザイン01日本は高齢化社会といわれて久しいですが、年老いた家族と暮らす、または自身が年をとるといったように、これは誰しも直面する問題であると思います。人は年を重ねるにつれ、体が若いころのようには動かなくなり、生活も変わってきます。生活が変わると、当然住まい方も変わってきます。体の変化により、自由に歩き回ることができなくなるかもしれませんし、または家族の介護が必要になるかもしれません。今は若くて年老いた時にどうなるかなんて想像できなくても、いつかはそんな時がくると思います。

そのようなときに用いられるのが、バリアフリーとユニバーサルデザインという考え方です。バリアフリーとユニバーサルデザインの違いについて皆さんはご存知でしょうか。

バリアフリーとは、ウィキペディアによると「広義の対象者としては障害者含む高齢者等の社会生活弱者、狭義の対象者としては障害者が社会生活に参加する上で生活の支障となる物理的な障害や精神的な障壁を取り除くための施策、若しくは具体的に障害を取り除いた状態」であり、一般的には「障害者が利用する上での障壁が取り除かれた状態」として広く使われています。

これに対してユニバーサルデザインとは、「文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)のこと」をいいます。

ユニバーサルデザインの7原則として

  • どんな人でも公平に使えること
  • 使う上で自由度が高いこと
  • 使い方が簡単で、すぐに分かること
  • 必要な情報がすぐに分かること
  • うっかりミスが危険につながらないこと
  • 身体への負担がかかりづらいこと(弱い力でも使えること)
  • 接近や利用するための十分な大きさと空間を確保すること

というのが掲げられています。つまり、ユニバーサルデザインとは誰もが使いやすいデザインということになります。

似たような2つの考え方を比べてみましたが、バリアフリーのほうが「してあげる」という感じが強いように思えませんか?部屋という空間の中で、年老いた人も、体が自由に動かなくなった人も、若い人でも、誰もが使いやすい、過ごしやすいという空間について考えていきたいと思います。

バリアフリーとユニバーサルデザイン02ここには「してあげる」というより、共に暮らすという思いがあります。そういった意味合いから、ユニバーサルデザイン的にインテリアを考えていきたいと思います。誰しも、自分の家にずっと住みたいと思うし、出来るだけ自分のことは自分でしたいと思うので、インテリアでその手助けをしたいと思います。年を取ったことにより、生活が変わり、住まい方を変えるとなった時に、あなたならどうしますか?

お金があるのなら家を一軒まるごと建て替えてもいいし、EVを増設したり、家の中の段差をなくすようにリフォームしてもいいでしょう。また。全て1フロアで過ごせるマンションに引っ越しするもいいでしょう。しかし、全ての人にそんなことが出来るわけではありません。そんな大がかりなことをしなくても少しインテリアを工夫することで、誰もがもっと快適にすごせる空間が作れるのではないかと思うのです。大切な家族とずっと一緒に暮らすために、家族を守るために、こういった観点からインテリアを考えてみませんか?