第2回: バリアフリー家具の配置

  第2回: バリアフリー家具の配置
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やさしい空間

第2回: バリアフリー家具の配置

やさしい空間

国連は、1981年を国際障害者年とすることを決議しました(1980年1月30日)。テーマは「完全参加と平等」とされ、障害に対する考え方を「助けるもの」から「自立を支援するもの」への大転換を目指すものでありました。このような背景からわかりますように。現在の障害に対する考え方は、「助けるもの」から「自立を支援するもの」という考え方に変わって来ています。

バリアフリー家具の配置01自立を支援するために、インテリアで住環境を整備してみませんか。生活動作を自らおこなえるようになることは、人間としての尊厳を保ち精神的に自立することにもつながります。また、それによって行動範囲が広がることで、生活全体に意欲が出てきます。そして、自立するということは、介護する側の負担を減らすことができます。障害を持った人が個人の尊厳を保つためにも、介護する側の負担を減らすためにも、大切な考え方だと思います。年を重ねても、出来るだけ長く一緒に暮らそうと思うのなら、お互いの負担が出来るだけ少なくなるようにしたいと思います。

では、どのようなことを行えばよいでしょうか。例えば、家の中の移動が困難になった時に、歩行の補助のために階段や廊下に手摺をつけます。これはよく行われる福祉リフォームの一つですが、部屋の中の移動はどうでしょうか。手摺を部屋につけると家具が置けません。そこで、家具を手摺がわりに配置してみてはいかがでしょうか?

手摺の高さは床から75から80センチです。これと同じ高さのキャビネットや棚等を配置して、キャビネットを手摺代わりにし、部屋の中を移動することができます。その時に、動線が単純になるように注意しなければなりません。通行経路上はつまづかないように細かいものを置かないようにし、また、床が滑りやすいものならカーペットを敷いて、滑りにくくすると良いでしょう。

また、家具には使う人に優しいユニバーサルデザインを取り入れた家具もあります。ユニバーサルデザイン家具の7原則として

  • 誰でも公平に利用できること
  • 使う上で自由度が高いこと
  • 誰でも公平に利用できること
  • 使い方が簡単ですぐにわかること
  • 必要な情報がすぐに理解出来ること
  • うっかりミスや危険につながらないデザインであること
  • 無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に使用できること

があります。では、具体的にどういう家具か見ていきましょう。

バリアフリー家具の配置02収納家具は扉の開閉の方法が分かりやすく安全であり、誰でも簡単に扱えるように取っ手の形状にも配慮してあります。取っ手の形状はつまみより、しっかり握れる大き目のものが良いでしょう。また取っ手の位置は、身長差によって使い心地に大きな差が生まれないように、利用しやすい高さに設置されていることも重要です。テーブルや椅子などは体格や使用する人の成長に合わせて高さを調節でき、誰もが違和感なく使えることが大切です、立ち上がりや移動の際に体重をかける場合があるので、ぐらつかない構造になっている必要があります。ベッドは、腰かけて横になるまでの動作と、起きて立ち上がるまでの動作がスムーズに行なえる高さのベッドであることが、使いやすさの重要なポイントとなります。例えば、立つ・座るという動作をサポートする椅子や、長時間座っても疲れにくい椅子などが商品として販売されています。

誰もが過ごしやすい空間をつくるために、そういった家具を利用してみるのもいいのではないでしょうか。