秋田木工のダイニングセットは、スタンダードなレクタングルのテーブルに、スリット入りの背もたれがついたチェアの組み合わせ。木の素材そものの質の良さはもちろん、国内唯一の曲木専用工房を持つ秋田木工ならではの曲木技術で加工された背もたれが大きな魅力。一つひとつ熟練の職人により仕上げられた美しい曲線が背中に心地よくフィットし、いつまでも座っていたくなる。そんな秋田木工のダイニングセットを両親からプレゼントされたのは、この部屋に暮らす40代の女性だ。

「本当に良いものだからって、あんなに力説しなくてもいいのに。触っただけでわかるもの」

女性は秋田木工のチェアに座り、曲木の背もたれに体をゆだねた。グレーをベースにした空間、窓枠や天井と壁の間、キッチンカウンターなど、ところどころ縁を取ったホワイトのカラーが効いている。キッチンの天井には木の板を張ってダイニングとの高低差を強調、メリハリをつけた。実はこの天井、女性が秋田木工のダイニングセットを迎えるに当たり、自分で張ったもの。「あんなに木が苦手だったのにね」女性は少し笑った。

秋田木工のダイニングセットが来る前、女性はアイアンの脚とガラス天板の異素材をミックスさせたダイニングセットを使っていた。キッチン壁面のサブウェイタイルのような、インダストリアルな雰囲気が好きだったからだ。当時、室内で見当る木と言えば、フローリングの明るい木目だけだった。

「木のダイニングセットと言えば定番中の定番。ぬくもりのあるナチュラルカラーって、なんだかカントリースタイルっぽくて、可愛らしいイメージの方が強かったからなぁ」

女性はつぶやいた。秋田木工のダイニングセットは、本物を長く愛し続けることをモットーとする両親の好みそのもの。秋田木工のダイニングセットが届いて、彼女が一番最初に加えたのは足元のラグだった。明るい木目のフロアとダイニングセットの縁を切るためだ。シンプルモダンな空間で、インダストリアルテイストを放っていた異素材ミックスのテーブルから、ナチュラルな秋田木工のダイニングセットに変わり、ラグを敷くことでそれが際立った瞬間、ユニセックスなスタイルが好きだった女性の琴線に、やさしいぬくもりが触れた。

「木でできているけれど、秋田木工のダイニングセットは何かが違う！こんなに上品に仕上がるなら、ナチュラルやカントリーを超えてスタイリングできる！」

秋田木工のダイニングセットがある空間、モダン要素と異素材ミックスで空間にメリハリを

何かのスイッチが入ったかのように、女性は次々に空間をスタイリングしていく。キッチンカウンター上に3連のガラス製ライトを吊り下げ、クリアな素材で洗練された印象に。秋田木工のダイニングセット上には真鍮製のペンダントライトを3灯、高さを変えて配置し空間に動きを取り入れる。自然のぬくもりあふれる木と、形や色を変えた照明のガラスと真鍮、さまざまな素材をミックスさせたことで、秋田木工のダイニングセットを中心にしながら、シンプルやナチュラルを超えたミクスチュア空間に仕上げたのだ。

「あとはカラーバランスね。秋田木工のダイニングセットを主役にしていても、全体としてはモダンな印象にしたいから、黒で引き締めよう」

空間を引き締めながら、モダンな印象に仕上げてくれるブラック。秋田木工のダイニングセットの上に吊ったペンダントライトとのバランスを見ながら、壁にモノトーンのアートを飾る。さらにブラックのスポットライトでアートを照らし、インテリア性もアップさせた。スポットライトは、秋田木工のダイニングセットのあるダイニングの動線を示す役目も果たしている。

「木は生き物。人と人とが関わり合うように、空間に合わせてしなやかに表情を変えるんだね」

秋田木工のダイニングセットについた女性。その体にも心にも、曲木の背もたれがやわらかく寄り添っていた。

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