小さな自然を楽しむビオトープ!初めてでもできる簡単な作り方

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カヴァース編集部

限られたスペースでも手軽に小さな自然を楽しむことができるビオトープ。揃えるものや専門的な知識もさほど必要ではないので、初心者さんにもおすすめです。そこで本記事では、初めてビオトープに挑戦する方でもできる、簡単な作り方とレイアウトのコツから、おすすめの水草や生物をご紹介します。

ビオトープとは?

ビオトープとは、生命を意味するBIO(ビオ)と場所のTOPOS(トープ)を合わせた造語で、様々な生き物が共生して生息する空間のことをいいます。元は環境保全の分野でよく使われていた言葉ですが、近年では庭などで人工的に生き物を飼育することも指すようになってきました。一般的によくあるアクアリウムと似ていますが、主に室内の水槽でエアレーションやろ過器を使ってメダカや金魚を飼育するアクアリウムとは違い、ビオトープはそれらの道具を必要とせず、屋外で睡蓮鉢や好みの容器で手軽に始められるのが魅力です。また、ちょっとしたスペースでも楽しめるので、お庭のアクセントとしてや癒しの空間としてもおすすめです。

ビオトープに必要な材料・作り方

少ない材料から始められるビオトープですが、初心者だと何を揃えたらよいか分からないもの…。そんな方のために、ビオトープに必要な材料と、簡単な作り方をご紹介します。

ビオトープに必要な材料

ビオトープに最低限必要な材料は、「容器、底砂、水生植物、生体(飼育する場合)」です。それぞれの選ぶポイントを見ていきましょう。

容器

容器は、プラスチックや陶器、睡蓮鉢、プラ船(トロ船)など、様々な種類があるので好みの容器を選びます。重たい容器は置き場所を慎重に決めないと、後々移動するのが大変になるので、置き場所も吟味して決めましょう。設置するスペースや植える植物にもよりますが、サイズは直径40㎝以上の容器がおすすめです。メダカを飼育する場合は、雨が降ったときに水が抜ける水抜き穴が開いているメダカ鉢が、メダカの流失が防げるので安心です。庭に穴を掘ることができるのであれば、好みのサイズに掘って池を作るのも良いですね。

底砂

底砂は、入れておくことでビオトープに必要なバクテリアが住みつき、水を綺麗にしてくれるので必須アイテムです。おすすめなのは、アクアリウムでも使われるソイルか赤玉土。ソイルは水草が根を張りやすく、成長に必要な栄養を含んでいる物もあるので、水草メインのビオトープには特におすすめです。園芸用でも知られる赤玉土は、バクテリアの住処に良い多孔質な素材です。水草の根張りが良く安価なので、底砂を多く敷く場合にもおすすめ。丸みがあってメダカに優しいので、生体を飼育したい方にピッタリです。

水生植物

水生植物は管理のしやすい浮き草がおすすめです。植え付ける植物はトリミングや状態確認などメンテナンスが必要ですが、浮き草なら増えても間引くだけで手間がかかりません。浮き草があることで日陰ができたり、隠れ家になるメリットも。また、メダカを飼育する場合、浮草を入れるとメダカの産卵床にもなります。他にも、沈めるだけの寄せ植えは、簡単なので初めての方におすすめです。

生体

水生植物だけでも素敵なビオトープができますが、観賞用などで生き物の癒しも欲しいという方は生体を追加するのも◎。ビオトープに入れる生体には、エアレーションやろ過なしでも生きられるメダカやアカヒレがおすすめ。どちらも環境の変化や暑さに強く温度調節の必要がないので、日本の四季でも耐えることが可能です。

簡単!ビオトープのつくり方

ビオトープのつくり方はいたってシンプルで簡単です。

STEP1・容器に底砂を敷く

底砂があることにより、生体がリラックスできる自然環境が整います。底砂は、容器の大きさや植物、生体にもよりますが、生体底から5cmほど敷き詰めると良いでしょう。石やレンガなどを置きたい場合はこの時に設置しましょう。

STEP2・水草を植えこむ

底砂を敷き詰めたら、寄せ植えや植物を配置します。初めての場合はレイアウトを気にせずお好みに植えていくのも良いですが、容器全体に植えると光合成をしていないときに酸欠状態になる場合がありますので注意しましょう。

STEP3・水を注ぎ浮き草を浮かべる

水を静かに注ぎ、流木などを(置く場合)設置したら仕上げに浮き草を浮かべます。この工程のとき、適度な日光が当たる場所でカルキ抜きを兼ねて2〜3日置きます。すぐにカルキが抜けるカルキ抜きを使っても◎

STEP4・水合わせをしながら生体を入れる

生体を飼育する場合は水合わせが必須です。水合わせとは、急激な水質変化によるストレスを生体に与えないよう、水に慣らす作業のことです。メダカを持ち帰ったらそのまますぐに移すのはNG。まず、カルキ抜きをした水が入った容器に、持ち帰った袋のまま30〜40分浮かべて水温を合わせます。時間が経ったら袋の中に容器の水を少しずつ入れ、10分ほど浮かべます。この作業を2〜3繰り返しながら水合わせをして、最後にメダカをすくって入れたら完成です。

レイアウトのコツ・注意点

せっかくビオトープを楽しむのであれば、美しく綺麗にレイアウトしたいですよね。自分だけのビオトープにできるようレイアウトのコツを、注意点と併せてご紹介します。

天然の自然素材を使う

自然環境を再現するビオトープだからこそ、本物の自然素材を利用するとさらに自然に近いレイアウトに。大小の石や流木などを入れることで見た目にも綺麗に仕上がります。

特に流木はビオトープにピッタリの素材。一つとして同じ形がないので、お気に入りのものを探して使うのもおすすめです。

水草はあえて不揃いに

水草などの植物は、好みにレイアウトしても良いですが、あえて不揃いにすることでセンス良く綺麗に仕上がります。石や鉢を使って高低差を付けるなどして、オリジナルのビオトープを作りましょう。

色々入れたいからと詰め過ぎず、空間に余裕を持たせたレイアウトがポイントです。

注意点

簡単にできるビオトープですが、いくつか気をつけたいことがあります。

設置場所は日陰が◎

ビオトープを設置する場所で、一番気をつけたいのが夏場の水温上昇です。日当たりが良すぎて水温が上昇すると、酸欠状態を招いたり生体にとって悪影響です。そのため、強い日差しが当たらない日陰に設置する、又は、葦簀(よしず)などの日よけ対策して調節しましょう。また、雨が降り注ぐ場所にあると、水があふれて生体が流失してしまう恐れがありますので、雨水が入らない場所に設置するか、水量が増えると自然と水が抜ける鉢を使いましょう。

容器は熱の影響を受けにくい素材にする

ビオトープによく使われる容器は、陶器やプラスチック製が一般的です。陶器は熱の影響を受けにくく、地面から伝わる熱を抑えて温度変化を抑える働きがあります。プラスチック製より劣化しにくいのもメリットです。最近だと、ガラス繊維などを混ぜ込んだプラスチックのFRP素材が、軽くて丈夫なのでビオトープにおすすめです。

生体がいる場合は天敵に注意

屋外にあるビオトープは、天敵にも注意が必要です。野良猫や鳥、水生昆虫のヤゴにメダカなどの生体が狙われる危険性があります。水草の位置やレイアウトが変わっていたり、生体が減っている場合は気をつけましょう。危険性がある場合は、ネットなどで防護しましょう。

ビオトープにおすすめの水草・生体

水草や生体と言っても何を選べばよいか迷いますよね。そこで、初心者でも取りかかりやすいおすすめの水草と生体をご紹介します。

おすすめの水草

水草は前述でもお伝えしましたが、浮き草がおすすめ。その他にも見た目が美しいものもたくさんありますので、好みのものをチョイスしましょう。

マツモ

マツモは寒さに強い浮き草で屋外のビオトープにおすすめです。1本1本が細く水面で揺れ動く姿が綺麗。水を綺麗にしてくれたり、メダカの産卵場所にもピッタリなので、生体を飼育したい場合にもおすすめです。水質が安定しているとどんどん増えていくので、適度に間引く必要があります。

ホテイアオイ

ホテイアオイもマツモ同様、メダカの産卵浮き草に最適な植物です。ぷっくりした肉厚の葉が、七福神の布袋様のお腹に似ていることからこの名前がついています。条件が合うと大きくなってしまい、スペースを埋めつくしてしまうことがあるので適度に間引きましょう。また、ビオトープ用の小さな品種であるミニホテイアオイもおすすめ。ホテイアオイのように大きくなりすぎることがないので、間引きが面倒な方や小さな水鉢におすすめです。

サルビニアククラータ

サルビニアククラータは、巻き込み型の葉が特徴的な浮き草です。小型で小さな水鉢やメダカとの相性も良く、ビオトープ愛好家の中でも人気の高い浮き草です。日当たりが足りないと、葉の色がくすむことがあるので、適度に日の当たる場所で育てる必要があります。水温が低くなると、葉が茶色くなることもあるので注意しましょう。寒さに弱く、気温が20度を下回ると枯れてしまうので比較的暖かな地域向きです。

ウォーターバコパ

ウォーターバコパは太陽に向かって育ち、薄紫色の可愛い花をつける可愛らしい植物です。自然環境下だと成長が良く1m近く伸びることがありますが、ビオトープの中なら20cmが平均です。伸びすぎた場合にカットすると、脇から新芽がでるので草丈の調整がしやすいのもメリット。抽水植物水上で育てることも可能です。

おすすめの生体

植物にプラスして生体の癒し空間をつくりたい方も多いはず。初心者でも飼育しやすい生体をご紹介します。

メダカ

手に入りやすく飼育が簡単で育てやすいメダカは、ビオトープ初心者にピッタリ。メダカが入ることにより、ボウフラなどの虫を食べてくれるメリットも。原種のクロメダカをはじめ、シロメダカやヒメダカ、アオメダカなど色んな品種があり、カラーも豊富なので、好きなメダカを見つけて育てるのも良いですね。

ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビは、ビオトープに発生したコケやメダカの食べ残しを食べてくれる性質があり、小さいながらに生態系を守る頼もしい存在になります。メダカに比べると温度変化に弱いので、夏場は水温が高くなりすぎないように注意しましょう。

タニシ類

タニシはコケを食べてくれるので、ビオトープが完成したときに入れておくとコケ防止になります。メダカも襲うことなく、水草の食害もあまりないのでお掃除屋さんとして人気です。ひっくり返ると自力で戻るのが難しいので、ひっくり返っているのを見つけた時は戻してあげてくださいね。

まとめ

ビオトープは基本を抑えておけば簡単に作ることができます。しっかりと仕上げておけば、後は蒸発した分を足し水するだけでメンテナンスも手軽なのも魅力です。自然の一部のようなビオトープの美しさは、生活に癒しをもたらしてくれますよ♪あなただけのビオトープを作って、日々の暮らしに彩を取り入れてみませんか?

おすすめの商品

最後に、ビオトープのある空間に活躍してくれる商品をご紹介します。お気に入りの場所になるようなアイテムをピックアップしましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

自然に溶け込むナチュラルでシンプルなデザイン リラックスチェア オリーブ

ガーデンやバルコニーで自分だけの至福の時間が過ごせる、おしゃれなリラックスチェアです。体をゆったりと包み込むように沈み込み、疲れにくくゆったり座れます。座面のシートはポリエステル素材ですので、お手入れが楽なのも嬉しいですね。カラーは、ガーデンとの相性が良いおしゃれなオリーブです。

折りたたんで持ち運べておしゃれな仕上がり ガーデン3点セット

ナチュラルな木目調に癒される、テーブルとチェア2脚のセットです。アカシア材の少し赤みのある木調がとてもおしゃれな色合いです。アカシア材は腐りにくく丈夫なため、耐久性に優れているので安心してお使いいただけます。テーブルとチェアは折りたたみ式ですので、必要な時だけサッと出せるのも嬉しいポイント。収納可能なので悪天候による傷みも軽減できますね。コンパクトなので場所を選ばず気軽に使えるサイズ感ですよ。

アカシアのオイル仕上げの4段で庭先を華やかに ガーデンラック

庭先をグッと華やかにするアカシア材のウッドラックです。ラックにお花や植物、小物を飾ってビオトープの周りに彩を添えてみませんか?物を置く面はすのこ状でおしゃれ。木製ならではの温かみと優しさが感じられます。サイズは幅約46cm、奥行約30cm、高さ約84.5cmとコンパクト。折りたたむと厚さは約11cmになりますので、場所を取らずに収納可能で持ち運びにも便利です。

テラスやアウトドアで使えるおしゃれなパラソル 木製パラソル

天然木を使用した支柱と、アイボリーカラーが暖かみのある雰囲気のパラソルです。直径約2.7mの大きめのパラソルは、太陽の強い日差しが気になる時に大活躍。ビオトープの日よけ対策にもおすすめです。スリムでコンパクトなサイズ感で折りたためますので、レジャーやアウトドアにもピッタリです。

置き場所に困るものをまとめてきれいに保管できる 収納ボックス (グレー)

置き場所に困るものをまとめて収納できる収納庫です。容量は約260L、底板耐荷重は約40kg。アウトドア用品やガーデニング用品など、様々なものをしっかりと収納することができます。フタ裏は水を通しにくいプラスチックのカバー付きで、日よけ対策もバッチリ。底板は網目になっているので、湿気を逃がしてカビ防止になります。砂利や芝生など設置場所によって、アジャスターとキャスターの付け替えができるのも嬉しいポイントですね。

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