リビングにワークスペースを作る方法と効率アップできるアイテム

  • URLをコピーしました!

カヴァース編集部

ワークスペースに個室を充てられない場合に、有効な選択肢となるリビング。子どもがいる家庭では、子どもの様子を見ながら仕事をできるメリットもある。ただ在宅ワークが長期間に渡るなら、リビングにも仕事環境を整えたいもの。ワークスペースの良し悪しは、仕事効率やモチベーションに直結する要素だ。

本記事では、リビングに快適なワークスペースを設ける具体的な方法を解説する。リビングならではの特徴に注意しながら、業務が捗る仕事環境を整えよう。

まずはデスクのレイアウトとサイズを決める

リビングにワークスペースを作る際、まず考えてほしいのがデスクのレイアウトだ。デスクをどこに置くかによって、作業効率は大きく変わる。おすすめは、チェアに座った時壁に向かうように配置すること。視界が壁にさえぎられることで、集中力アップの効果が期待できる。ただ家族が背後を頻繁に通るような、生活動線上の場所は避けよう。

明るい窓際にワークスペースを設けると、休憩中に外の景色を見て気分転換できる。ただ外気温の影響を受けやすいため、注意が必要だ。外界とガラス1枚だけで隔てられた窓際は、夏は強い日光が降り注ぎ、冬は冷気が入ってくる場所。遮熱・遮光のレースカーテンを設置するなど、対策を考えよう。

レイアウトが決まったら、デスクを選ぶ。注目してほしいのは、そのサイズだ。ノートPCを使う場合、最低限幅60cm×奥行き45cm程度の大きさがあれば仕事はできる。リビングのスペースに余裕があれば、幅100cm×奥行き60cmくらいのサイズがおすすめだ。この程度のサイズであれば作業の快適度が高まり、モニターを1台追加することも可能だろう。

機能と見た目でワークチェアを選ぶ

在宅ワークが長期間に及ぶなら、リビングでの仕事にもオフィスチェアを取り入れたい。ダイニングチェアやソファでPC作業をすると、背中や腰に負担がかかってしまう。正しい姿勢に導き、体圧分散効果も高いワークチェアは、あるとないとでは体への負担に雲泥の差がある。仕事効率アップにもつながるため、導入して損はない。

ただリビングに置くとなると気になるのが、その見た目。「いかにも仕事用」といった風情で圧迫感のあるチェアは避けたい人が多いだろう。ここからは、リビングで使うことを前提に、ワークチェアの選び方をご紹介しよう。

圧迫感が気になるならローバック、座り心地ならハイバック

リビング用のワークチェア選びで、カギとなるのが背もたれの高さだ。ワークチェアには、高さに応じて主に3種類の背もたれがある。ローバック、ミドルバック、ハイバックである。

  • ローバック:低い背もたれで、コンパクト。圧迫感を与えないが、サポート力が弱く長時間の作業には向かない。
  • ミドルバック:背もたれがローバックとハイバックの間の高さ。
  • ハイバック:頭まで支える高い背もたれ。体全体を支え、長時間の作業でも疲れにくい。ただサイズが大きく、圧迫感を与える。

ワークスペースを広く取れない場合には、背もたれが低いローバックがおすすめ。コンパクトで圧迫感を与えない。ただ腰から上は体を支えられないので、短時間の作業に限定する方が良いだろう。

ハイバックは、頭まで支えるタイプの高い背もたれ。疲れにくく、長時間の作業に向いている。ハイバックタイプには高機能なチェアが多いのも特徴である。体のS字カーブにフィットするものや、腰を支える機能がついているものなどが揃っているため、快適性を追求する人は要チェックだ。

ミドルバックは、背もたれがローバックとハイバックの中間の高さにあたる。すっきりとした見た目とある程度の快適性の両方を追い求める場合に、おすすめのタイプだ。

インテリアに馴染むのはファブリックやレザー

背もたれの高さに次いでチェアの印象を左右するのが、張地。ワークチェアの張地には、大きく分けてファブリック、メッシュ、合成皮革、本革の4種類がある。その中でリビングのインテリアに馴染みやすいのは、ファブリック、合成皮革、本革だろう。

メッシュは高い通気性を持つ優れた素材ではあるが、やや人工的な印象を与えてしまう。インテリア性を重視するなら、優しい雰囲気のファブリックか、高級感のある合成皮革や本革がおすすめだ。

ファブリック地のワークチェアは種類が豊富なうえ、ナチュラルテイストのインテリアによく似合う。合成皮革は本革より安価で、モダンな印象を与える。汚れを拭き取りやすいという特徴もある。高級感で選ぶなら、何と言っても本革。本物ならではの上質な素材感を楽しめるだろう。

リビングのインテリアテイストに合わせよう

一からインテリアを作り上げる個室と違い、リビングにはすでに他の家具が揃っている。部屋全体のインテリアテイストに合わせてワークチェアを選び、統一感を損なわないよう注意したいところだ。

どんなインテリアにも合わせやすいのは、ファブリック地のチェア。ナチュラルで親しみやすい印象を与えるため、リビングの雰囲気に溶け込むだろう。色選びに迷ったら、アイボリーやベージュ、グレーなどの明るいニュートラルカラーなら失敗しにくい。黒いワークチェアをよく見かけるが、ナチュラルなインテリアからは浮いてしまいやすい。

リビングを無骨なインダストリアルテイストで統一している場合は、メッシュ地×ブラックの王道ワークチェアを置いても違和感を感じさせない。特にダークブラウンのデスクや家具との相性は抜群だ。スタイリッシュなスチール製のスタンドライトをデスクに置けば、かっこよく仕上がるだろう。

折りたたみデスクやスタンディングデスクも人気

リビングの広さに余裕がなく、デスクを置いたままにしておけない場合は、折りたたみデスクが役立つ。仕事の時だけ広げ、それ以外は折りたたんでコンパクトに収納できる優れものだ。シンプルなデスクのみのタイプ以外にも、収納付きやチェアがセットになっているものもある。収納時の大きさはタイプによってさまざまなので、使い勝手やリビングの収納スペースに合わせて選ぼう。

また、最近注目を集めている「スタンディングデスク」をご存じだろうか?文字通り立ったまま使うハイタイプのデスクで、ヨーロッパでは普及が進んでいる。「長時間座りっぱなしで過ごすと健康面へ悪影響を及ぼす可能性が高い」という研究結果が出ており、日本でも導入する企業が増えているのだ。さらに、スタンディングデスクを使うと立ったり座ったりできるため、眠気を招きにくく業務効率アップにも役立つ。

スタンディングデスクには卓上タイプもあり、ダイニングテーブルの上に載せるだけで使える。折りたためば薄くなり、収納場所にも困らない。長期間の在宅ワークで健康面が心配な人は要チェックのアイテムだ。

便利アイテムを活用して使いやすい収納を作る

デスクとチェアが決まったら、最後は収納だ。PCや書類、文房具などをすっきりとしまっておける環境を目指したい。最も大事なポイントは、「必要なものは手の届く場所に置く」こと。デスク周辺に必要なものが揃っていれば、仕事中取りに行く時間と労力を省ける。

ある程度天板が広いデスクであれば、キャスター付きのサイドチェストをプラスするのがおすすめ。多くは深さの違う引き出しを備え、文房具や書類を整然と収納できる。使わない時はデスク下に入れておけるので、余計な場所を取ることもない。購入を検討する際は、デスク下に入るかどうかサイズを確認しよう。

また、意外と活用しやすいのが壁面である。壁に向かって座るレイアウトなら、目の前の壁面を収納スペースに変えられる。気軽に取り入れやすいのは、壁掛け家具。プッシュピンで棚を固定するだけで、ちょっとした小物置きになる。オープン棚ならディスプレイも楽しめるだろう。さらに、突っ張り式のウォールラックを設置するのも一案。フックを使えば吊り下げ収納も可能な便利アイテムだ。

仕事中必要不可欠なものをデスク周りに収納したら、使用頻度の低いものは離れた場所に片づけても良い。特にワークスペースを広く取れない場合は、書類などを全てデスク周辺に収納するのは難しいだろう。クローゼットにファイルボックスを用意して、ラベリングしておくとわかりやすくなる。

リビングにワークスペースを作る際の注意点

リビングにワークスペースを作る場合、注意すべき点がいくつかある。着手前に注意点を確認し、理想のワークスペースを作ろう。

コンセントの位置

リビングにワークスペースを作る際、何よりも先に確認してほしいのが、コンセントの位置だ。PCやプリンター、ライトなどを使うワークスペースには電源が必要不可欠である。

セッティングが終わってから「コンセントがない!」という非常事態に陥らないためにも、コンセントが近くにある場所にデスクを置こう。コンセントから離れた場所でも延長コードを使えば対応できるが、見た目にもこだわりたいリビングではなるべく避けたいところだ。

オンラインミーティング時の背景

壁に向かってデスクを配置すると、Zoomなどを通してのオンラインミーティング時にリビング全体が映ってしまう。相手に見られたくない場所が映ってしまう場合は、バーチャル背景を設定するなどの対応を忘れずに。

ただPCのスペックが不足していると、バーチャル背景を設定できないこともある。その場合は、後ろにパーテーションを立てておくと良いだろう。空間が仕切られ、集中しやすくなるというメリットもある。前出の突っ張り式ウォールラックも使える。

照明の明るさ

照明の明るさを適切に調節することも、作業効率に関わる重要なポイントである。リビングの照明は、仕事をするには暗すぎたりリラックス効果が高すぎたりすることがあるからだ。特に手元は暗くなることが多く、長時間の在宅ワークでは目に負担を感じることも少なくない。

そのため、デスク周りに照明をプラスするのがおすすめ。スタンダードなスタンド式やクリップ式の他、PCディスプレイの上に取り付けるモニターライトも便利だ。調光機能付きなら、業務内容に応じて光の色を変えられる。

この記事のタグ

  • URLをコピーしました!