無垢材テーブルの選び方3選【塗装の種類・お手入れ方法・材種】

  • URLをコピーしました!

カヴァース編集部

テーブルは何を基準に選びますか?サイズ・色・形も大切ですが、塗装の種類でお手入れ方法が変わるのをご存じですか?本記事ではテーブル選びの基準として、「塗装の種類・お手入れ方法・材種」の3点について解説します。「塗装なんて考えもしなかった」という方はぜひ参考にして、後悔しないテーブル選びをしてください。

目次

無垢材テーブルの選び方~塗装の種類【3選】

無垢材とは、丸太から切り出されたままの木材のことです。その価値は、木そのままの質感や個性あふれる木目に始まり、本物の木ならではの経年変化の美しさや耐久性の高さにもあります。塗装は家具の保護(汚れ防止・耐久性向上)と化粧(木目を際立たせて美観を高める)のために欠かせない仕上げの工程です。ここでは無垢材テーブルによく使用される3つの塗装「ウレタン・オイル・ラッカー」について解説します。

ウレタン塗装

ウレタン塗装は現在、無垢材の家具に最もよく使用されている塗装方法です。ウレタンは正式には「ポリウレタン樹脂」と言い、弾性がありながら厚く頑丈な塗膜を形成することが特徴です。主剤と硬化剤を混ぜて使用する2液型が主流で、主にスプレーガンで吹き付けて塗装します。

ここでご紹介する3つの塗装方法の中では耐熱性・耐水性・耐摩耗性が最も強く、メンテナンスが不要なのが大きなメリットです。デメリットは、塗膜が傷ついたり剥がれたりすると素人では補修がとても難しいことと、塗膜が厚いため触り心地が人工的になることです。

オイル塗装(オイルフィニッシュ)

オイル塗装とは、植物油(あまに油、えごま油、桐油、ひまわり油、大豆油など)とワックスを主原料とした家具用のオイルを刷毛やウエスで手塗りし、ウエスで拭き取る塗装方法で、1900年代中頃にデンマークで考案されました。

オイルを木に染み込ませて塗膜を形成しないので、木の手触りや風合いをそのまま残せるのが魅力です。薄いオイルの膜があるだけなので水や熱に強くはありませんが、特別な塗装設備や用具も必要なく、素人でも簡単に塗り直せることが強みです。自然素材ですので、作業者や環境に優しいことも嬉しいですね。

ラッカー塗装

ラッカー塗装は、端的に言うとウレタンとオイルの中間的な存在です。ニトロセルロース(木材の主成分セルロースを処理した物質)やアクリル樹脂を主原料とし、主にスプレーガンで吹き付けて塗装します。薄くしなやかな塗膜を形成し、硬化後でもラッカーシンナーや剥がし材で比較的簡単に剥がせます。

塗膜は形成しつつも木の質感を活かせるため、家具を長期間使用するとアンティーク感やヴィンテージ感が出るのが魅力です。特別なメンテナンスは不要ですが、塗膜が繊細なため高温・低温や水に弱く、ウレタンよりも気遣いが必要になります。

無垢材テーブルの選び方~お手入れ方法【3選】

ここではウレタン・オイル・ラッカーそれぞれのお手入れ方法と注意点について解説しますが、その前に3つの塗装方法に共通している注意点を挙げておきます。

避けたい要素

紫外線(直射日光)➡レースカーテンで遮る
高熱➡熱い鍋・やかんやコップは直接置かず、鍋敷きやコースターを使用する
水気➡短時間で拭き取る
有機溶剤(アルコール・ベンジン・シンナーなど)
空調の直噴
化学雑巾

では、それぞれの塗装のお手入れ方法について見ていきましょう。

ウレタン塗装のお手入れ

普段のお手入れは水で濡らして硬く絞った布巾で拭き、落ちにくい汚れには薄めた中性洗剤を使用します。比較的頑丈な塗膜を形成するのでメンテナンスは不要で、取り扱いはとても楽です。

テーブルの上には毎日同じ場所に食器を置くので、10年程使うと塗膜が部分的に剥がれたり欠けたりすることがあります。補修はDIYではかなり難しいため、専門業者にお任せしましょう。塗膜の摩耗を予防するには、ランチョンマット・トレー・コースターがおすすめです。

オイル塗装のお手入れ

オイル塗装も普段のお手入れはウレタンと同じで、水で濡らして硬く絞った布巾で拭き、落ちにくい汚れには薄めた中性洗剤を使用します。

オイル塗装は塗膜を形成しないので、水や油が浸透しやすいことがデメリットです。水や油を長時間放置するとシミになるので、テーブルに付いたら素早く拭き取るか、予防策としてランチョンマット・トレー・コースターを使いましょう。

オイル塗装のメンテナンス(再塗装)

オイル塗装は塗膜がないことがデメリットですが、素人でも簡単にメンテナンス(再塗装)できるというメリットもあるのです。理想は年2回、最低でも年1回オイルの再塗装をして、日々減っていくオイル分を継ぎ足すのがベストです。手順は以下のようになります。

・薄めた中性洗剤か石鹸水でテーブルをきれいにする
・落ちない汚れは#400のサンドペーパーで木目に沿って研磨する
・家具用オイルを刷毛かウエスで木目に直交して薄く塗り広げる
・新しいウエスで木目に沿って余分なオイルを拭き取る
・乾燥するまで24~48時間ほど放置する

へこみはアイロンで復元

オイル塗装のテーブルなら、小さなへこみはアイロンで復元することができます。へこみの上によく濡らした綿100%のウエスを置いて水分を与え、当て布をしたままアイロンを当てます。するとアイロンの熱と蒸気によってへこみが膨らみ、復元できるのです。木の繊維が断裂しているような大きなへこみは復元が難しいですが、小さなへこみなら簡単に直せます。これも、塗膜がないオイル塗装ならではのメリットです。この方法は塗膜を熱で傷める可能性があるため、ウレタンやラッカーにはおすすめできません。

鉄汚染

塗膜のないオイル塗装では、濡れたテーブルにヘアピンや釘などの鉄製品を放置すると黒紫色のシミができることがあり、この現象は「鉄汚染」と呼ばれます。これは木に含まれるタンニンという物質と鉄イオンが反応したものです。濡れた木のまな板の上でも同じことが起きます。鉄汚染のシミは漂白剤では落ちませんが、もしできてしまったら薬局でシュウ酸を購入し、水で薄めて綿棒でこすると消すことができます。覚えておいて損はない裏ワザです。

ラッカー塗装のお手入れ

他の塗装と同様に、ラッカーも普段のお手入れは水で濡らして硬く絞った布巾で拭き、落ちにくい汚れには薄めた中性洗剤を使用します。オイル塗装のようなメンテナンスは不要ですが、ラッカーの塗膜は繊細ですのでウレタンよりも注意が必要です。

例えば、熱い物だけではなく冷たい物にも塗膜が白化することがあります。また、ビニール製品や消しゴムを長時間放置すると、プラスチック製品に含まれる可塑剤がラッカー樹脂と反応して、塗膜を傷めることがあります。

無垢材テーブルの選び方~おすすめの材種【5選】

塗装の種類とお手入れ方法が分かったところで、テーブルにおすすめの材種5選をご紹介します。無垢材は材種によってそれぞれ特徴があり、2つとして同じ木目がないのはまるで人の顔のようです。テーブルには、適度な硬さと美しい木目を兼ね備えた材種を選びましょう。

オーク: Oak(水楢・ミズナラ)

オークにはホワイトオークとレッドオークがありますが、家具によく使用されるのは圧倒的にホワイトオークです。オークに相当する日本の木はミズナラで、単にナラとも呼ばれます。どちらもブナ科のドングリのなる木で、クリ・シイ・カシ・カシワなども同じブナ科の仲間です。

オークやナラは茶褐色で加工がしやすく、硬くて丈夫なため傷やへこみが付きにくいので、家具やインテリアに非常に人気のある材料です。年輪が明瞭な環孔材で、環孔材は、木が水を通す導管が年輪に沿って配列されており、導管が太いことが特徴です。比重は0.68。

アッシュ: Ash(梻・タモ)

タモはナラよりも少し黄色みの強い褐色で、木目のはっきりした環孔材です。非常にきれいな杢(モク)と呼ばれる木目が出ることが稀にあります。ナラと同様に加工性が良く、塗装や着色も非常にきれいに仕上がります。

タモとして国内に出回っている材料はほぼヤチダモ(谷地梻)で、植林されているため供給量が安定しており、大径木も比較的多い方です。アッシュは正式にはホワイトアッシュで、北米産のタモに相当します。オーク・マホガニー・ウォールナットとともに4大木材と呼ばれます。タモはナラよりも少し軽く、比重は0.55です。

バーチ: Birch(樺・カバ)

バーチ(カバ)はカバノキ科の木で、日本では高原で見かける白樺(シラカバ)と同じ仲間です。心材はピンクがかった淡い褐色で、硬く緻密な散孔材(導管が散在する木材)です。散孔材は木目が不明瞭ですが、女性的で均質に近いところが魅力です。

木肌はとてもきめ細かく光沢があり、クリア塗装をすると一層輝きが増して美しくなります。材質はとても硬く、反りが少なく塗装との馴染みも良好です。バーチは主に北米やヨーロッパで産出され、日本のカバに比べると色はベージュが強いです。カバの比重は0.67。

ウォールナット: Walnut(胡桃・クルミ)

ウォールナットは正式にはブラックウォールナットと呼ばれ、北米やヨーロッパ産の人気木材です。材の色は紫がかったダークグレーで、経年変化でより黒っぽくなります。その軽さの割には硬く強度があり、反りが少なく加工性・着色性のよい良材です。

散孔材または半環孔材で、木目は不明瞭。ブラックウォールナットに最も近い日本の木はオニグルミで、色はちょうどクルミの殻のような褐色をしています。ブラックウォールナットの比重は0.59。

アルダー: Alder(榛の木・ハンノキ)

アルダーはカバノキ科で、淡い紅褐色~淡黄褐色の散孔材です。散孔材にしては木目は比較的明瞭で、流麗で女性的な印象を持っています。

広葉樹の中では材質は柔らかい方で、材の表面はしっとりと滑らかですので、小さなお子さんのいるご家庭におすすめです。多くの木が経年変化で色が濃くなるのに対し、アルダーは次第に明るさを増していきます。比重は0.50。

【まとめ】ライフスタイルに合わせて無垢材テーブルをぼう!

さて、こちらの記事では無垢材テーブルを選ぶときのポイントとなる「塗装の種類・お手入れ方法・材種」について解説してきました。メンテナンス不要の塗膜塗装(ウレタン・ラッカー)と自分でメンテナンスができるオイル塗装、それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご自分のライフスタイルに合わせて選んでみてください。この後はカヴァースおすすめの無垢材テーブルをご紹介します。記事でご紹介した材種を取り上げていますので、ぜひご参考にどうぞ。

おすすめの無垢材テーブル7選

記事でも取り上げたオーク・バーチ・タモ・ウォールナット・アルダーを使用した無垢材テーブルをご紹介します。塗装方法の違いにも着目してご覧になってください。

自然な木目の温かみを感じる 和モダンダイニング テーブル 幅150cm オーク

ダイニングテーブルの中で最も支持されていると言っても過言ではない、オーク材のウレタン塗装テーブルです。オークは硬くへこみにくいため、購入時の趣もそのままに長くご使用頂けます。天板にはオークの無垢材を贅沢に使用し、天板の色がダイニングをぱっと明るくしてくれます。

どんなお部屋にも馴染む木目調デザイン 幅 135cm 座卓(天板+木脚)

バーチの無垢材をふんだんに使用した、おしゃれな和モダン風のローテーブルです。天板の両端は斜めに削り取り、まるで一枚板を連想させるような形状に仕上げました。バーチは硬く大人しい木目が特徴で、スムーズな手触りです。オイル塗装ですので、同系色のオイルでメンテナンスしながら長く使える一品です。

毎日の心地良い空間 天然木タモ無垢材ダイニング テーブル

環孔材ではっきりとした木目が特徴の、タモ無垢材ダイニングテーブルです。北欧っぽさを感じさせる無駄のないスタイリッシュなデザインに加えて、両側面には引き出しも付いており、便利さも兼ね備えています。木肌の微妙な凹凸を感じられるラッカー塗装で、タモ材の美しさが引き立ちます。

おしゃれなカフェ空間を演出する 総無垢材ダイニング テーブル

オークとウォールナットの2種類から選べる、総無垢材のダイニング テーブルです。角型でどっしりとした堅牢なデザインと、安定感のある佇まいで家族を見守ります。ウレタン塗装なので、メンテナンス要らずで毎日のお手入れは楽々。ラインナップにはお揃いの椅子とベンチもあり、家族で楽しくテーブルを囲めます。

趣ある経年変化が楽しめる 天然木アルダー無垢材ダイニング テーブル

散孔材で主張しすぎない優しい木目が特徴の、アルダー無垢材ダイニング テーブルです。ベージュ系の明るいトーンで、ダイニングをぱっと明るくしてくれる色合いが、毎朝気持ちを上げてくれそうです。アルダーは広葉樹の中では柔らかい方ですが、当たりが優しいので小さなお子さんにも安心ですね。

円を囲む デザイナーズ北欧ラウンドテーブルダイニング 5点セット

こちらは、円型タイプのダイニングテーブルセットです。曲線と直線を組み合わせたデザインがスタイリッシュでおしゃれですね。テーブルにもチェアにも天然木・アッシュ材を使用しているため、北欧風インテリアにぴったり。天板はウレタン塗装を施しているため、お手入れしやすいですよ。

木目模様が美しいシンプルなデザイン ダイニングテーブル

こちらは天板に天然の化粧繊維板、脚に天然のラバーウッド材を使用したダイニングテーブルです。サイズは75cm四方とコンパクトなため、1人暮らしやワンルームのにもおすすめですよ。また、天板はウレタン樹脂で塗装しており、水や汚れに強いのも魅力の一つです。安心してご使用いただけますよ♪

この記事のタグ

  • URLをコピーしました!