【フランスベッドの木製ベッド×日本の伝統色】40代女性のナチュラルモダンな寝室

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カヴァース建築部

美しい四季のある国・日本。古来より自然とともに暮らしてきた私たち日本人は、とても繊細にその色を汲み取り、表現してきました。それらは多くの文学や絵画など多くの芸術や生活文化の中に息づいています。今回想定するのもそんな日本の伝統色に魅せられた40代の女性です。

日本の伝統色と暮らすテーマにぴったりなのは、憧れのフランスベッドの木製ベッド。フランスベッドはその社名から誤解されがちですが、日本で生まれた日本人の暮らしに合わせて開発された日本のベッド。上品で日本らしい暮らしの感性が生きるフランスベッドの木製ベッドを中心に、日本の伝統色とともに暮らすコーディネートを探ってみましょう。

「『万葉集』に出てきていたかしら。山藍摺、や・ま・あ・い・ず・りっていう色なの。アクセントウォールにどうしてもその色を出したくて。ええ、本当に素敵よ。ぜひ見にいらして」

友人と通話しながら、ラタンで編んだパーソナルチェアに座る女性。引っ越したばかりの部屋の寝室に施したアクセントウォールの山藍摺の色について説明をしています。ここは古典文学を読むのが好きな40代女性のベッドルーム。フランスベッドの木製ベッドのヘッドボード側、間接照明の光に照らされて立体的に浮かび上がるアクセントウォールの色の美しさとこだわりを、どうしても友人に知って欲しいようです。

「読んで字の通り、山藍で摺り染めた布の色。植物による日本最古の染色方法とも言われているわ。青緑なんだけど、グレーがかっている感じよ。山藍は日本古来の染料植物でね、今でも宮中行事で使われることもある、何とも言えない深みのある色なの」

フランスベッドの木製ベッドを壁に馴染ませつつナチュラル感あふれるアイテムで味付け

格子状のデザインが立体的な山藍摺カラーのアクセントウォールは、それだけで存在感たっぷり。日本古来の植物の色をいまの暮らしに合わせるため、女性はフランスベッドの木製ベッドを中心としたこの寝室をナチュラルな空間にコーディネートしたのです。

「床は無垢材、かなり明るい色なの。山藍摺を壁に持ってくると、他の内装で軽くしておかないと重々しい部屋になっちゃうから。ナチュラルカラーと言えばラタンのパーソナルチェアも、サイドテーブルもそうよ。自然素材の色を合わせたの。そうすると山藍摺が『重い印象』から『自然のぬくもり』に表情を変える。コーディネートの妙といったところね」

日本の伝統食をバックにナチュラルモダンにコーディネートするため、観葉植物をアクセントに。葉の形状が異なる二つをレイアウト。さらに空間の引き締め役として照明にブラックを効果的に投入。ナチュラルスタイルの中にバランスよく異素材をミックスさせて、洗練された印象に仕上げます。

フランスベッドの木製ベッドの質感が際立つナチュラルなコーディネート

彼女が取り入れた日本の伝統は色だけではありません。近年、流行している土間を模したスペースをドア周辺に設けたのです。かまどなどを置く土間は、靴を脱いで居住スペースに上がる日本独特のもの。汚れや悪い気を家の中に持ち込まない考えが根底にあると言われています。フランスベッドの木製ベッドを中心にした山藍摺の神聖な寝室に入る前にワンクッションを置きたい彼女のアイデアでした。

「寝室に実際の土間なんてつくれないでしょう、汚れも気になるし。それなら土間『風』にしちゃえばいいと思ったの。とっても素敵よ、エントランス感を出すために照明もつけて。ウェルカムボードみたいに写真を飾ったり、パンパスグラスも直置きしているのよ」

フランスベッドの木製ベッドの色と質感で日本の伝統色を今の暮らしにスタイルアップ

カーテンやクッションカバー、寝具などのファブリックは、ナチュラルインテリアと相性の良いアースカラーで統一。山藍摺と同じく自然界の色をベースにしたアースカラーは、ほっと安らげる空間づくりには欠かせない色。カーテンやラグなど、面積が大きいものにはざっくりと編んだテクスチャでナチュラル感をさらにアップさせています。

「フランスベッドの木製ベッド、この色合いも秀逸よ。ダークブラウンの落ち着いた色。木のぬくもりも存分に感じられるんだから。え?もう着くの?」

電話での説明を受け、素敵な寝室を見てみたい衝動にかられた友人がドアの前に立って女性が現れるのを待っているようです。