落ち着いた木の質感とシックカラーでつくる【30代女性のナチュラルモダンなベッドルーム】

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カヴァース建築部

ステイホームの時間が増え、住環境や暮らし方について見直す人が増えています。家で過ごす時間が増えるのですから、少しでも心豊かに、少しでも居心地良くしたいと考えるのももっともです。ネットショッピングなどの通信販売で家具やインテリアアイテムを購入する機会も少なくない今、ひとりで暮らす人にとって家具の組み立てのしやすさもひとつの重要なポイントなのかもしれません。

今回ピックアップするボルトレスベッドは、その名の通りボルトなどの金具や工具を使用しない、組み立てが簡単な木製のベッド。深いブラウンの木の質感が空間に落ち着いた雰囲気を与える、シックでモダンなベッドです。想定するのは、ベッドルームをくつろぎの空間に変えようと奮闘している30代の女性。大がかりな模様替え作業に勤しむ彼女の部屋にボルトレスベッドが届いたのは、少し前のこと。

「お部屋も空っぽになったし、早速始めましょう!」
女性はベッドルームの中央に配したアクセントウォールの前で、ボルトレスベッドの組み立てを始めました。このベッドを買うと決めてから、空間の主役を据える場所として用意していた塗壁風の壁面です。

無機質なのにどこかぬくもりを感じる色合いの壁面にベッドのダークブラウンがよく映える

いくつかに分かれたフレームを組み合わせるだけで簡単にできるボルトレスベッド。ひとり暮らしの彼女でも数十分で完成するほどの簡単さですが、しっかりとした構造なのでぐらつきもありません。落ち着いた深い木目の色と質感、シンプルなデザインのせいか、女性がひとりで作ったとは思えない重厚で本格的な印象を与えてくれます。

「このフレームの木の質感と深い色合いが決め手。中央がくびれたサイドテーブルとリンクするシックカラーで、空間の色の配分を計算したんだから」

それまで明るくてやさしいナチュラルテイストが好きだった彼女は、今回の模様替えではモダンでシックな要素をプラスしたいと計画していました。全体的に淡い色合いの室内にやさしいウォームグレーのアイテムを並べていた以前の寝室。良く言えばやさしいですが、とても単調で主役のベッドもぼやけて見えるほどです。

色彩を抑えたシンプルな空間をベッドのダークブラウンで引き締めてモダンな印象に

今回取り入れたベッドとサイドテーブルはチャコール系の深みのあるシックな色。これらを中心に据えただけで、壁面とフロアがウォームグレーで包む空間にメリハリが生まれました。もうひとつの引き締め役には、ブラックの大きなペンダントライトを選び、コーディネートに奥行きを。ただ、彼女はここで気づきます。

「明るいウォームグレーとダークブラウン、ブラック。クールすぎて、ベッドのウッディな質感だけではナチュラルさが足りないように感じるわ」

女性が目指していたのはクールで都会的なモダンテイストではなく、落ち着いた寝室にぴったりなナチュラルモダン。ふと思いついた彼女は、模様替えのために寝室の外に出していた、かつての寝室を彩ったアイテムを加えていきました。

組み合わせるのは明るい天然素材のアイテムたち。木のぬくもりあふれるスツールに、床のライトグレーとベッドのダークブラウンの色のジャンプ率をやわらげるラグとフロアクッション、それぞれのナチュラルなカラーやテクスチャが、シックモダンから心安らぐナチュラルな雰囲気へと空間のテイストを変えていきます。

「このボルトレスベッドとサイドテーブルのシックなカラーが、キリッと空間を引き締めてくれる。都会的だけどメリハリのつきすぎた空間、それぞれの緩衝のためにナチュラルな質感は役立つのね」

普通のナチュラルに食傷気味だった彼女のベッドルームは、ボルトレスベッドの落ち着いた木の質感とシックなカラーでスパイスアップされました。爽やかなナチュラル感を残しつつ、洗練された雰囲気をつくりたいなら、木の質感はそのままにシックなカラーのアイテムを取り入れるのが効果的。カーテンから透過する日の光がやわらかく包む部屋。「こんな素敵な寝室、眠るためだけに使うなんてもったいないもの」。模様替えを終えた彼女はフロアクッションに座り、読みかけだった本をゆっくりと開きました。

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