都内の住宅地で暮らすとある家族。色には人の性格や気分が表現されるため、部屋には家族それぞれの個性が表れていきます。家族それぞれの内面が家全体の空間を形作り、家族の絆を深めていく物語。
どんな人でも皆、人生の中に家族と共に生活する時期がある。だけれども、その形はそれぞれだ。テレビや映画の中でみる家族のイメージとは裏腹に、家族にはそれぞれのあり方がある。また、家族の中でもメンバーそれぞれの性格に違いがある。そのような違いを持・・・(続きを読む)
美里・優二の息子である聡はこの春に都内の高校に進学し、希望に満ち溢れた学校生活を謳歌している、、、はずなのであったが、その表情に明るさはなく、家と学校をただただ往復する生活を送っているように見えた。聡は、元々、どちらかというと大人しい性格で・・・(続きを読む)
性格と空間は互いに響き合う。聡と凛は兄妹でありながら正反対の性格であった。穏やかな性格の聡に比べて、凛はとても感情の起伏がある。すごく騒いでいるかと思えば、途端に静かになる。自分の感情が行動や表情に表れやすいのだ。聡と凛が一緒にいると、暴走・・・(続きを読む)
家族の居住空間は、異なる性格の人々によって使用されるため、いろんな特徴を抱え込む。美里と優二は、夫婦生活をはじめて16年になるが、美里は明るく外交的であるのに対し、優二はどちらかというと静かで内向的であった。正反対の性格だからこそ、互いの欠・・・(続きを読む)
リビングなどの共用空間で家族と過ごしていると、座っている位置や、そこでの振る舞いから、心理的な距離感を感じることがある。空間には人々の関係性が表れるのだ。美里と優二は、家にいる多くの時間をリビングで過ごしていたが、息子の聡、娘の凛は個室にこ・・・(続きを読む)