第3話: 妥協を許さないモリタインテリアの技術力

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カヴァースメディア部

モリタインテリアは約70年の間、家具の一大生産地・福岡県大川市で「品質」と「デザイン性」を追求した家具づくりを続けている。デザインから製造まで全て国内の自社で行う徹底ぶりは、技術・素材・デザインが三位一体となった「モリタインテリア品質」に表れている。時代のニーズに応える製品企画と、妥協を許さず革新し続ける家具製造技術を誇るモリタインテリア。大川の家具文化を牽引し続ける老舗家具メーカーが見つめる「今」とは。

モリタインテリアが商品に込めたストーリー

新聞記者から見た「モリタインテリア」の姿

第1話: モリタインテリアと大川市の家具の歴史

第2話: 地域文化と時代に寄与するモリタインテリアの魂

第3話: 妥協を許さないモリタインテリアの技術力 ← 今回の記事

第4話: 人の暮らしと地球の未来を見つめて

東洋と西洋の融合・新ブランド「FUSIONE」の誕生

「FUSIONE」。それはラテン語で「融合」を意味する、モリタインテリア創業65周年に誕生した受注生産ブランドだ。一切の妥協を許さず、今までの商品以上に手間暇をかけて、さらにいいもの、美しいものを作っていこうという想いからスタートした、モリタインテリアの高級国産シリーズ。立格子が特徴のこの商品は、ソファーであれば美しいのはもちろん掛け心地も秀逸だ。ダイニングチェアーは大胆な縦横に成形されたカーブによって、素晴らしい掛け心地を生み出す。さらに斬新かつ大胆な立格子のデザイン。単純に格好が良いと思うのは自然なはずだ。

機能性に優れ、丁寧に作られていることが、写真からも伝わる。東洋と西洋のテイスト融合した、全く新しいスタイル。格式の中に美を持つ、独特なデザインイメージ。快適さと使いやすさに優れ、それでいて美しい。まるでモダンオブジェのような存在感が見るものを惹きつける。「あるものとあるものを組み合わせて新しいものを作り上げる」という発想から生まれたこのシリーズが、人と環境と住空間デザインの真の融合を具現化していく。

世代を超えて受け継がれる技術への挑戦

品質を支える技術力はもちろん一級品。70年で培った「技」と「知」を継承し、ライン生産でありながら、大量生産で作られる家具とは根本的に違う家具づくりを目指している。「技術への挑戦を止めない!」がモットーで、これがモリタインテリアの強みであると、社員全員が自覚。斬新なデザインを実現し、安心・安全で長く使える家具をお客様に届けるために、生産技術の改善にも積極的に取り組んでいる。

また培った家具職人の経験と高度な技術を、若い世代へと伝承していくことも欠かさない。次世代、次々世代へと技術革新を重ねながら、職人の心意気も紡いでいく。そうした世代間のバトンを繋いできたからこそ、今でもなお、お客様に愛されている家具を作り続けることができるのだ。妥協しない、諦めない気持ちで、家具作りに臨む。その結果、お客様の人生に永く寄り添う、本当の家具が出来上がる。よりよい家具をつくるための「技術」には一切の妥協を許さず、絶えずこだわり続けている。

優れた塗装技術と適材適所の構造技術

モリタインテリアの技術を語る上で、代名詞と言っても過言ではないのが「U V塗装」という塗装技術だ。UVとは、「ウルトラバイオレット」の略で、紫外線という意味。正式名称は紫外線硬化塗料といい、紫外線を照射することで硬化する特殊な塗料を用いて加工することで深みのある美しい光沢が生まれ、重量感のある仕上がりとなる。特徴は、耐水性や耐傷性、耐摩耗性、耐薬品性に優れている点。ツヤ感や美しい光沢が生まれ、表面の強度も3.5hと高い数字だ(一般的な塗料は1.2~1.5h。3h以上となることで、傷がつきにくく耐久性も上がる)。

光沢ではなく、木が持つ本来の質感を損なわない「セラウッド塗装」という技術では、オイル塗装に近い仕上がりとなる。また最大の魅力は、紫外線に強いため変色しにくく、従来のウレタン塗装よりも油・水などの汚れに強い点だ。どちらも商品に高級感を生み出している。

構造的な技術では、材料に穴をあけ、ダボというブナ材でできた連絡用木材を穴に差し、接着剤を入れて接着させる「ダボ構造」と、負荷のかかりやすい部分には屈強な「ホゾ構造」を採用。2つを適材適所に織り交ぜることで、長く愛用できる家具を製造している。

モリタインテリアの品質と技術の継承

より良い品質を求めるため、モリタインテリアでは技術を次世代に継承する「改善チーム」を組織化している。職人によるディティールの処理や、大量に作れる設備などの技術に裏付けられた目に見える部分と、薬品の配合や耐久検査などの目に見えない部分まですべての品質を維持、向上していくために日々、改善に次ぐ改善に努めているのだ。

この姿勢が、未来の家具製造への信頼に繋がっていくに違いない。モリタインテリアでは、特にコントラクト家具や建築基準の厳しいハウスメーカー用家具も取り扱っているため、一般的な家具よりも、より安全性や使い勝手、快適さを重要視したモノづくりにこだわりを持っている。それゆえに、技術加工上の細かな制約などをマニュアル化し、教育している。

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