【秋田木工のダイニングセット】30代夫婦が空間に加えた質感のスパイス

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カヴァース建築部

さらさら、ツルツル、ふわふわ、すべすべ…インテリア素材にはさまざまなテクスチャがあります。それら質感を揃えることで空間に統一感を生んだり、異素材を組み合わせることでメリハリをつけたりできるのです。コーディネートの楽しみ、インテリアの妙とも言えるでしょう。多くのスパイスを組み合わせてつくる南国の伝統料理のように。今回の主役は秋田木工のダイニングセット。チーク、マホガニーと並び世界三大銘木と謳われるウォルナット材を使い、国内唯一の専用工房を持つ秋田木工ならではの技術で、究極の触り心地に仕上げられた逸品です。深いウォルナットブラウンカラーが落ち着いた印象のテーブルに料理を並べたのはこの部屋の主。スパイスの奥深い世界に魅了された妻と、リゾート旅行を趣味に持つ夫の30代夫婦です。

「バリのホテルで食べたガドガドを思い出して。どう?再現できてる?」
「もうちょっとターメリックを足してもいいかな。ゆで卵には合うと思うけれど」
「そうね。スパイスって足し算だけではなくて、掛け算でもあるのね。なんだかこの部屋みたい」

夫婦で幾度も訪れたアジアのリゾートを思わせる空間。海を近くに感じたいからと、大きくとった窓からの景色が美しい、二人らしい部屋です。壁のクロスや床のフローリングなど空間を形成するものは夫が、アジアの伝統織のアートなど部屋を彩るものは妻が選びました。さまざまな素材の持つ質感が、南国の伝統料理に使われるスパイスのように部屋をつくり彩っています。

素材の質感をスパイスのように組み合わせた空間、秋田木工のダイニングセットが映える

海が見える特別な場所に置いた秋田木工のテーブル&チェアは二人の特等席。シーリングファンのやわらかな風がスパイスの香りを部屋中に運びます。床のフローリングが秋田木工のダイニングセットと同じウォルナットブラウンだったため、部屋を明るくするライトカラーのラグを敷いて、特別なダイニングの存在を際立たせました。

「南国のリゾートホテルって、豊かな質感のものが多いよね。この壁のファブリックのようなテクスチャや、リビングに置いた籐のソファみたいに。だからカウンターやリビングの床にマーブルを選ぶとは思わなかったわ」
「ツルツルと光沢があるからね。唐突に思うかもしれないけれど、それも組み合わせのおもしろいところさ」

素朴な質感だけで組み合わせればナチュラルな空間が生まれますが、二人が目指したのはリゾートに流れるゆったりとした高級感。そこで、空間を形成するもの色数だけは絞り、逆に光沢などの質感を豊かにすることで高級感を醸成したのです。

「確かにあのホテルのテーブルは大理石だったわ」

秋田木工のダイニングチェアに座った妻は膝を打ちました。

秋田木工のダイニングセットを中心に、壁や床、カウンターにさまざまな質感を組み合わせた

秋田木工のテーブル&チェアを中心に、リゾート感あふれるホテルの一室のような空間。メリハリはカラーコーディネートだけではなく、部屋を彩る素材のテクスチャでもコーディネートできます。夫は、リビング床やカウンターのマーブルに加え、赤みの強い木目のキッチン壁面にも光沢があるものを選んで、高級感を醸成しながら豊かな質感を加えたのです。

「昨年買ったこの子もすっかり『質感』というスパイスの仲間ね」

妻はヤシの葉を撫でました。命ある植物の色と質感が、秋田木工のダイニングセットがある空間にリラックスムードを添えます。

南国リゾートのゆったりとした空気が流れる、秋田木工のダイニングがつくる特等席

テクスチャは光と影を生みます。その明暗が立体感となり、空間にメリハリをつくるのです。高級感あふれる光沢はもちろん、秋田木工のダイニングチェアの背もたれやリビングテーブルのガラスは光を透過し、籐や植物素材のソファの編み目には陰影が生まれます。

「ほらね、スパイスってとっても奥深いでしょう」
「質感のスパイスが効いた部屋だからね、次の僕らの旅もスパイシーになりそうだな」

夫婦は秋田木工のダイニングチェアに座り、次の旅行先となる南国の話を始めました。