第0話: プロローグ -マルイチセーリングの「着眼」

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カヴァースメディア部

プロローグ -マルイチセーリングの「着眼」

日本を代表するソファメーカー、マルイチセーリング曰く「わたしたちはソファをつくる会社ではありません」。作っているものは確かに世界も注目する「ニッポンのソファ」だ。ただマルイチセーリングは、それら名作とも呼べるソファの数々をつくることが企業の使命ではないと言うのだ。どういうことなのか、代表的なソファを見てみよう。

1982年に発売され大ヒットとなった「スキップ」は、“床に暮らす”がコンセプト。マルイチの製品を使っているユーザーから、普段の暮らしやくつろぎのスタイルについて、丁寧に意見を聞き取ってつくられたそうだ。また、日本の住環境にフィットする「ミニブリスク」は、先代が京都の家具屋から投げかけられた「マルイチさんでしか作れないものを見せて」という言葉から生まれたソファがベース。つまり、いずれの製品も使う人の気持ちや暮らしに着眼していることがわかる。

ソファをつくることではなく、ソファで暮らしを豊かにすること。「生活製作所」の企業スローガンには、マルイチセーリングの着眼が単なるものづくりにはないことをよく表している。その着眼があるから、細かな部品も国産にこだわるし、ミラノサローネへの出展など、世界を視野に入れた「暮らしの提案」に挑戦し続けるのだ。人の暮らしの中で、人とともに生きるソファ。マルイチセーリングの暮らしの製作活動は続く。

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