マットレスのメンテナンス
ここではベッドのマットレスのメンテナンスについてご説明いたします。
なぜメンテナンスが必要か
マットレスにとっての天敵は何と言っても湿気です。湿気はダニやカビの温床になります。人間は寝ている間にコップ一杯ほどの汗をかいています。その汗を全てマットレスと掛け布団で吸い取っていますが、7割程度をマットレスが吸い取り、3割程度を掛け布団が吸い取っていると言われています。また、人間の汗には体の脂肪分や老廃物がたくさん含まれていますので、当然マットレスは、知らないうちに湿気だらけとなり、汚れていきます。
しかもマットレスは布団と違って、干すことが非常に困難ですので、とにかく湿気には気を使った方がマットレスは長持ちします。湿気の少ない冬などは半月に一度くらい、湿気の多い夏や梅雨時期などは週に一度、窓を開けた状態でベッドマットレスを立てて外気に触れさせて、乾燥させるようにしましょう。マットレスは非常に重いものでありますが、布団みたいに干すことができない分、こまめに立てて乾燥をさせることが重要です。
また、マットレスの下に敷いて除湿をするようなシートやマットも市販されていますので、そのようなものを併用することも多少なりとも効果があります。このようにマットレスは外に干すことが難しい分、布団以上に湿気には気を使った方がよいと思います。
マットレスのローテーション
マットレスにはローテーションが必要です。ローテーションというのはマットレスの頭側と脚側をひっくり返したり、裏と表をひっくり返したりすることです。なぜローテーションが必要なのでしょうか。それは大きく2つの理由があります。
- 使い始めは詰め物が落ち着いていない
- 特に使い始めの時期は、マットレスの中身の詰め物が落ち着いていないので、下に沈んでしまったり、横にずれてしまったりします。そのために、使い始めてしばらく詰め物が落ち着くまでは、マットレスを満遍なく使うことが重要なのです。
- 寝る場所がいつも同じになってしまう
- 人間が寝るときはその人の癖があります。いつも横向きで寝る人、マットレスの左側で寝る人など、意識していなくとも何らかの癖があります。そのために、実は寝るときに、いつの間にかマットレスの決まった位置に寝ていたり、決まった姿勢で寝ていたりしみあす。毎日決まった位置、決まった姿勢でマットレスの上に寝ているということは、マットレス全体に均等な負荷がかかっているわけではなく、偏って荷重がかかっているということになります。当然荷重がかかっている箇所は他の部分よりも早くへたってしまうことになります。
マットレスのローテーションの方法
マットレスのローテーションは下記のように行うと効果的です。
- 使い始めた最初の1ヶ月は週に一回、その後は3ヶ月に一回マットレスをローテーションする。
- 最初のローテーションは、マットレスの頭側と脚側をひっくり返す(寝ている面は同じ)。
- 次のローテーションは、マットレスの表側と裏側をひっくり返す(寝ている面が変わる)。
- 次のローテーションは、再びマットレスの頭側と脚側をひっくり返す(寝ている面は同じ)。
- そして、マットレスの表側と裏側を先と同じようにひっくり返すと、最初の状態に戻ります。
- あとはこのローテーションを繰り返していくだけです。
ホテルなどではマットレスを良い状態で長持ちさせるために、必ずローテーションを行なっています。
マットレスで行なってはいけないこと
マットレスを良い状態で長く使っていただくために、行なってはいけないことがあります。
- 買ったときにかかっているビニールを付けたまま使用してはいけない
- たまに汚れることを防ぐために、マットレスに最初にかかっているビニールをそのままにして使っている方がおりますが、絶対にしてはいけません。なぜなら最大の天敵である湿気を自ら増やしてしまうことになるからです。きちんとビニールを外して乾燥をさせるようにしましょう。
- いつも同じ箇所に座るのはやめましょう
- 一人暮らしの方などの中には、例えばマットレスの上に座ってテレビなどを見られている方もいらっしゃるかと思います。そういうときにいつも同じところに座っている(つまり同じ箇所に負荷をかけている)と、そこの箇所だけ痛むことになります。
- マットレスの上で飛び跳ねてはいけない
- 小さなお子様がいるご家庭などでは、マットレスの上で飛び跳ねていることがあるかもしれません。これは絶対にしないようにしましょう。マットレスの中身の詰め物がすぐに傷んでしまいます。